恋心を伝えるには、プランが必要だ。
特に、自分も相手も恋に積極的でない場合は、なおさらそうで…。
彼に言葉にしなくてもこっそりと恋心を伝えるために、「手作り合格祈願お守り」を渡したものの、その後に会った時に何を話しかければ良いか、さっぱり浮かんで来なかった。
メルアドを交換したいのだけれども、きっかけにする話題が出て来なかった。
3月初旬は、受験の結果が出てるのか出てないのか微妙な時期だったので、特に話しかけにくかった。
これで、残されたチャンスは卒業式のみとなった。
卒業式の時には、何が何でも連絡先を交換しなければならない。
私は、当日に彼に話しかける言葉を考えて、メモ用紙に自分のメルアドを書いた。
「あのお守り、効果あった?」
卒業式が終わった直後の移動中、彼が一人になった瞬間を見計らって、私は声をかけた。
そしたら、まだ試験結果が出ていなくて、6日後に発表とのこと。
私は、「結果わかったら、メールちょうだい」と言って、メルアドが書いてあるメモ用紙を渡した。
その後、友達とプリクラを撮っている最中に、彼からメールが来て、メールには電話番号が書いてあった。
「イタ電歓迎w」とも書いてあった。
恋が急激に接近してきている気がした。
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