大好きな彼と恋人になって5度目のバレンタインデーの前日。
私は、とある豪華なパーティーにサクラとして出席するアルバイトをした。
アルバイト料はそんなに大きな額ではなかったが、ドレスを着て、六本木のキラキラした会場でオシャレなスイーツやドリンクを頂いているだけで給料を貰える美味しいアルバイトだった。
そこはブランドがある商品のパーティーで、婚活や合コンの場ではなかったけれど、周りにいる人たちは、男性も女性もすごく気合が入っている感じで、暫くするとメアド交換が始まっていた。
私や、私と同じくサクラとしてパーティーに参加していた人達は、別に出会いを求めている訳ではなかったので、端の方で固まって、出会いを求める男女達を眺めていた。
笑顔を向ける彼氏
一緒にサクラをしていた人と、お互いの彼氏の話をした。
その人は私と同じように大学院生で、私より1つ先輩だった。
携帯に入っていた彼氏の写真を見せたら、「優しそうな人だね」と言ってくれた。
その写真は前に彼と東京タワーに行った時に撮ったものだった。
彼は誰にでも優しいタイプの人ではないけれど、その写真で私に向けた笑顔は優しかった。
その人も、「この間、別れてしまったけど、まだ好き」という付き合っていた彼氏さんの写真を見せてくれた。
畑で芋を握りながら、無邪気に笑顔を向ける彼氏さんの写真だった。
「やっぱり、彼氏が写真で彼女に向ける笑顔は特別なんだね」という話で、盛り上がった。
「仕事が忙しいから別れる」と言う心理は?相手の気持ちを無視した自分本位な決断
彼女は今でもその男性のことが大好きだけど、この前、「仕事が忙しくなって、このまま付き合っていても彼氏らしいことがしてあげられないから別れてほしい」と言われたらしい。
彼女が「それでもいいから、別れたくない」と言っても、別れたいと言う男性の意思が強く、別れたそうだ。
「仕事が忙しいから別れたい」という話は、いろいろな解釈ができる。
この話に対する1つ目の解釈は、その男性は本当に「彼氏らしいことをしてあげなきゃいけない」と思っていて、仕事が忙しくなったがためにそれができないと、彼女に不幸な思いをさせると思って別れたということ。
そして、2つ目の解釈は、「彼女を好きではなくなった」「他に好きな人ができた」「彼女は好きだけど仕事ほど大事ではない」等、本当の理由をオブラートに包んで言った言葉だということ。
その男性の本当の気持ちは、言った本人にしかわからないから、考えても仕方のないことかもしれないけど・・・。
別れた理由を言葉通りに受け取ったら、私は率直に、「彼氏らしいことをしてあげたいと思うのは立派だけど、仕事が忙しいからって何も別れなくても・・・」と思ってしまった。
特に、社会人にもなれば、自分を本気で愛してくれる恋人にそう何度も出逢える訳ではないだろう。
彼女は、今でも彼のことが好きで、別れたくないと言っていたのに。
私は、「彼女のことは好きだけど本当に仕事が忙しくて」別れを選んだという男性の意見を実際に聞いてみたい。
他人の気持ちは、本人に聞かない限り、理解に苦しみ、推測しても真実がわからないと辛い。
こうやって、自分に関係ない他人のことでも、考えてもしょうがないことをぐるぐると考える。
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