(続き)
恋人が早く第一希望の企業から内定をもらって、明るい未来があることを願った。
彼がこれ以上、疲れを溜めないためにも、進路が早めに決まって一緒に喜んで、何の心配もなくデートができることを願った。
そして、どんな時も、恋人の力になれることが私の生き甲斐だった。
東日本大震災の直後は、関東圏でも放射性物質の影響が強く心配されていた。
恋人は、関東にいると怖いので、就活で受ける企業を関西に変更するかもしれないと言っていた。
サイゼリヤデート
この日のデートでは、二人で、原宿から新宿に向かって、ぶらぶら歩いた。
前に恋人と一緒に同じ場所を歩いていた時に見つけたサイゼリヤで、お昼ご飯を食べた。
そしたら、座った席が前に恋人と一緒にサイゼリヤに行った時に座った席と今回も同じで、運命を感じた。
サイゼリヤでは、彼はいつもミラノ風ドリアを注文していた。
帰りの電車で、彼と私は車内のドアの近くに立って話していた。
すると、電車のドアが開いて人が乗ってきた時に、彼がスッと私の背中に手をまわして抱き寄せてくれた。
さりげない彼の行動が、前よりも自信に満ちて頼もしく見えたデートだった。
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